私の師匠の姫野修拓氏は生前、ブルネイ王国の第4王子の招きでブルネイやロンドンへ治療に行っておりました。
最初のきっかけは日本の皇室関係者の紹介だったそうです。
10日間の日程で年に三回ほど行っていましたが、一回の請求書の金額は1000万円でした。
金満王国ブルネイは、空港から宮殿までの何キロかが全て王様の土地で、ポロ用の馬が百頭以上も居たそうです。
師匠は王室へ出入りするのに「安物を身に着けて行くわけにはいかん」といって腕時計は300万円、スリッパでさえ数万円するものを買っていました。
晩年はいつもホテルオークラで昼間からワインで飲んだくれていましたが、当然勘定は「ブルネイに付けとけー」
ホテルオークラはブルネイ政府がフロアごと年間借りきりにして大使館代わりにしています。
年寄りが何十万円ぐらい飲んだからってどうってことなかったのかもしれません。
まともな経営をしていればビルの一つや二つは建っていたはずなのですが、亡くなった時には何も残していない、とにかくすごい師匠でした。
日本の皇太子殿下がブルネイ王国皇太子の18歳の四番目の花嫁との結婚式に招かれたニュースがありましたが、師匠を思い出します。